2015年01月04日

『新史論/書き替えられた古代史 3 聖徳太子と物部氏の正体』関 裕二



関裕二氏の歴史解釈は大変ユニークであり面白いと常々感じております。

暫く同氏の著書から遠ざかっておりましたが、今回は聖徳太子に関するテーマということで久しぶりに購読してみました。

実は聖徳太子について、将来調べたいことがあったので、ヒントが有るのでは無いかと期待したのです。

しかし結果は残念でした。本書では聖徳太子の話はほとんど出てきません。聖徳太子を語るための前振りが、異常に長くなってしまい、結果的にそちらがメインテーマとなっており、聖徳太子については数ページで片付けてしまっていました。

確かに本シリーズの中で本書は、ヤマト建国から6世紀までの歴史を語ることが課せられた位置づけですから、シリーズ全体の中では至極まっとうな記述内容となっているのだと思われます。

しかし本のタイトルに「聖徳太子と物部氏の正体」と書かれている以上、やはりその部分に期待してしまいます。

古墳時代、物部氏と蘇我氏、雄略天皇や継体天皇あたりについて詳しく知りたい、という人には面白い本です。

ただ、私の様に、タイトルの「聖徳太子と物部氏の正体」に惹かれて購入してしまうと、がっかりします。


posted by しげぞう at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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