関裕二氏の歴史解釈は大変ユニークであり面白いと常々感じております。
暫く同氏の著書から遠ざかっておりましたが、今回は聖徳太子に関するテーマということで久しぶりに購読してみました。
実は聖徳太子について、将来調べたいことがあったので、ヒントが有るのでは無いかと期待したのです。
しかし結果は残念でした。本書では聖徳太子の話はほとんど出てきません。聖徳太子を語るための前振りが、異常に長くなってしまい、結果的にそちらがメインテーマとなっており、聖徳太子については数ページで片付けてしまっていました。
確かに本シリーズの中で本書は、ヤマト建国から6世紀までの歴史を語ることが課せられた位置づけですから、シリーズ全体の中では至極まっとうな記述内容となっているのだと思われます。
しかし本のタイトルに「聖徳太子と物部氏の正体」と書かれている以上、やはりその部分に期待してしまいます。
古墳時代、物部氏と蘇我氏、雄略天皇や継体天皇あたりについて詳しく知りたい、という人には面白い本です。
ただ、私の様に、タイトルの「聖徳太子と物部氏の正体」に惹かれて購入してしまうと、がっかりします。
【関連する記事】
- 苫米地英人著『新装版 現代洗脳のカラクリ』
- 戸谷友則著『宇宙になぜ、生命があるのか 宇宙論で読み解く「生命」の起源と存在』
- 『崩れゆく世界 生き延びる知恵』副島 隆彦, 佐藤 優
- 『明治維新という名の洗脳 150年の呪縛はどう始まったのか?』『洗脳経済 150..
- 『日本とユダヤ 聖徳太子の謎』久保 有政
- 『東大医学部生だけが知る 超・知的生産法』岩波 邦明
- 『賢者の戦略』手嶋 龍一, 佐藤 優
- 『移民亡国論: 日本人のための日本国が消える! 』三橋 貴明
- 『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』松尾 匡
- 『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』ちきりん
- 『カタリ派: ヨーロッパ最大の異端』アンヌ・ブルノン
- 『知的生産の技術とセンス ~知の巨人・梅棹忠夫に学ぶ情報活用術~』堀 正岳, ま..
- 『平和ボケした日本人のための戦争論』長谷川慶太郎
- 『夢をかなえるゾウ』水野敬也
- 『創価学会と平和主義』佐藤 優
- 『なぜアメリカは日本に二発の原爆を落としたのか』日高 義樹
- 『日本人の99%が知らない戦後洗脳史 嘘で塗固められたレジーム』苫米地 英人
- 『魔女狩り 西欧の三つの近代化』黒川 正剛
- 『釈迦とイエス 真理は一つ』三田 誠広
- 『「フルベッキ写真」の暗号』斎藤 充功