今回は上記2冊の本を続けて読みました。同日に出版された本で内容も繋がっていますが、どちらを先に読んでも理解し易いですし、興味深く読める内容です。
まず『明治維新という名の洗脳 150年の呪縛はどう始まったのか?』では、日本人に刷り込まれている明治維新が素晴らしい民主革命であったという印象は、洗脳された結果として持たされてしまった印象だということから脱洗脳が始まります。
特に、(私もそうですが)司馬遼太郎の作品に出てくる明治維新が、明治維新の本当の姿を隠してしまい、NHKが司馬作品を多く利用して国民を洗脳してきたことまで言及しています。
また、明治維新が欧米からの植民地化を防いだ偉業であるという印象も嘘で、欧米の金融支配を許すことと引き替えに薩長が行った特権階級による恐るべき日本支配の仕組み作りが、明快に暴かれていきます。
特に冒頭で、「長州藩」という実在していない藩を、(私もでしたが)多くの日本人が実在していると信じていることから、洗脳の成果を指摘されたことで、一気に引き込まれていきます。
そして『洗脳経済 150年の呪縛』では、より経済に重点を置き、明治から日本国民を経済奴隷として洗脳してきた欧米の金融資本とその手下となることで特権階級となった薩長の活動が、現在も続いていることを明らかにします。
タイトル通り150年続いた洗脳は、未だに国民を経済奴隷であることから目覚めさせないように仕組まれていることを明らかにします。
そのためにマスコミが利用されていることなども明らかにします。
若干、『洗脳経済 150年の呪縛』の方が、後半難解な部分が出てきますが、読み始めたら止まらなくなります。
そして、読者は、自分たちが洗脳された経済奴隷であることを知らされるのですが、今後の行動は読者自身の決断に委ねられます。
著者は、国民が覚醒することを願いつつ筆を置きますが、残念ながら私個人が辿り着いた結論は、
──奴隷のままで構わないから、ささやかな幸せに満足して安らかに逝きたい──
でした。
そう、この洗脳は、既に隷属していることから脱する意欲すら持たせないほど強力な様です。
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